ホーム > お客様の声 > お客様の声 - アルコニックス株式会社
一方通行のIRから、双方向のコミュニケーションへ
アルコニックスがウェビナーとAI英語動画を導入した理由

企業情報
アルコニックス株式会社
- 上場市場
- 東証プライム
- 決算期
- 3月
- IRサイトURL
- https://www.alconix.com/ir/
導入サービス
- サービス
- 決算説明会Zoomウェビナー(ライトプラン)
IR×AI動画(英語版)

IR広報部 畑山様(左)、大塚様(右)
Index
非鉄金属などを扱う商社機能に加え、製造業も展開するアルコニックス株式会社。
同社では近年、企業価値向上に向けてIR・PR活動を積極的に強化しています。その一環として、これまでオンデマンド形式で実施していた第1・第3四半期の決算説明会をウェビナー形式へ変更。さらに、海外投資家への情報発信を強化するため、AIを活用した英語版動画の制作にも取り組みました。
なぜ今、ウェビナーとAI英語動画を導入したのか。導入の背景や実際に活用してみた感想、今後目指しているIRのあり方について伺いました。
「IRは双方向のコミュニケーション」。オンデマンド配信からウェビナーへ
アルコニックスでは、以前から決算説明会に力を入れてきました。現在は第2・第4四半期に外部会場を活用したハイブリット形式での説明会を実施する一方、第1・第3四半期についてはオンデマンド形式で動画を配信していました。
しかし、IR部署では以前から、リアルタイムで説明会を実施したいという思いがあったといいます。
アルコニックス様:
「オンデマンドだと、どうしても一方通行になってしまいます。でも、IRは本来、双方向のコミュニケーションだと思っています。いきなり音声での質疑応答はハードルが高いとしても、まずはテキストで質問を受け付ける形で、投資家とリアルタイムにやり取りできる場をつくりたいと考えていました」
そこで、第1・第3四半期についてもオンデマンド配信からウェビナーへ切り替えることを決定しました。
ウェビナー形式であれば、説明を聞くだけでなく、その場で投資家から質問を受け付けることができます。初回では質問数について今後さらに工夫の余地があると感じたものの、「リアルタイムで質問を受け付けている」という姿勢を示せたこと自体に意義を感じています。

時価総額の拡大を背景に、海外機関投資家への情報発信を強化
ウェビナーへの切り替えと並行して進めたのが、英語での情報発信の強化です。
同社では、IR体制を強化してきた数年間で、時価総額も大きく拡大しました。2021年からの5年間は400億円前後だった時価総額は、現在では1,000億円前後の水準まで成長しています。
そうした企業規模の変化を受け、次のテーマとして意識するようになったのが機関投資家、特に海外機関投資家へのアプローチでした。
アルコニックス様:
「当社はすでに個人投資家の比率が高い会社です。もちろん個人投資家の皆さまに株式を保有していただくことも大切ですが、今後さらに企業価値を高めていくためには、機関投資家、とりわけ海外の機関投資家にも当社を知っていただく必要があると考えています」
これまでも英語版の決算説明資料や、決算説明会のトランスクリプトを英訳して公開していました。
一方で、海外で機関投資家向けの営業を経験した人物から聞いたある話が、英語動画について改めて考えるきっかけになったといいます。
アルコニックス様:
「海外の投資家は、必ずしも資料をじっくり読むわけではなく、音声で情報を聞いている方も多いと聞きました。何百社もの企業を見ている中で、一社にかけられる時間は限られています。そう考えると、資料を開いてスクロールして読むよりも、クリックしてそのまま聞けるコンテンツの方が接点をつくりやすいのではないかと思ったのです」
海外投資家にまず会社を知ってもらい、興味を持ってもらう。その入り口の一つとして、英語動画を活用できるのではないかと考えました。

ウェビナー配信から英語動画制作まで、一気通貫で依頼できることが決め手に
従来、アルコニックスでは決算説明会の配信、翻訳、英語音声の吹き替えなどを、それぞれ異なる会社へ依頼していました。
一つひとつの作業に問題があるわけではありませんが、決算期にはさまざまな業務が短期間に集中します。限られた人数で複数の業務を並行して進める中、複数の会社とのデータの受け渡しや連絡が負担になっていました。
アルコニックス様:
「決算期は短期間に業務量が一気に増えます。それを少人数で分担して進めていると、『こちらには連絡したけれど、もう一方にはまだ連絡していなかった』ということも起こり得ます。どれだけ気をつけていても、優先順位の関係で後回しになってしまうこともあります」
そこで魅力を感じたのが、ウェビナーの配信支援とAI英語動画の制作をまとめて依頼できることでした。
説明会で使用した映像データを改めて別の会社へ受け渡す必要がなく、そのまま英語版動画の制作工程へ進めることができます。
アルコニックス様:
「映像データは容量も大きいですし、会社ごとにクラウドストレージへアップロードして、パスワードを伝えて、といったやり取りを何度もするのは効率的ではありません。工程そのものを減らせる点は、かなり魅力的でした」
サービスそのものだけでなく、IR担当者の業務プロセスを簡素化できることも、大きな導入メリットとなりました。

社内の会議室と既存機材を活用。段階的な準備で初回の不安を解消
今回のウェビナーでは、アルコニックス本社の会議室や既存機材を活用しています。(→サービス名称:ライトプラン)
もともと社内には広い会議室と一定の設備があり、「この環境を使って自社から配信できるのではないか」という考えがありました。
ただし、初めてのウェビナーである以上、通信や映像、音声面で問題なく運営できるかという不安もありました。
そこで、まず情報システム部門の担当者も交えてi-Cueが現地にて既存機材を確認。その後、実際に現場でカメラや音声を使ったリハーサルを実施し、さらにオンライン上でも視聴者からどのように見えるかをチェックしました。
アルコニックス様:
「一つずつi-Cueさんと懸念事項を潰していくような形で、段階を踏んで確認できました。最初に機材を見てもらい、次に現地リハーサルをして、その後オンラインでも確認する。3ステップで準備できたことで、当日はかなり安心して迎えられました」
自社会議室から配信できることは、登壇する役員にとってもメリットがあります。
外部会場へ移動して決算説明会を行う場合、移動を含めれば半日程度スケジュールを押さえることになります。その点、自社内であれば説明会終了後すぐに通常業務へ戻ることができます。
アルコニックス様:
「何かあったときにすぐ社内でやり取りできるのもメリットですし、登壇者の拘束時間を減らせることも大きいですね」
AI英語動画は、口の動きも音声も「想像以上に自然」
英語版動画については、導入前にサンプルを制作し、実際に登壇するCSOやCFOにも確認してもらいました。
事前に完成イメージを共有できていたこともあり、本番制作後に大きなミスマッチを感じることはなかったといいます。
特に印象的だったのが、英語音声と口元の動きの自然さです。
アルコニックス様:
「一通り何度か見ましたが、口の動きと英語がかなり合っていて、出来上がりは良かったです。英語もすごくクリアでした」
AIによる動画であることは明示しているものの、英語音声そのものは非常に聞き取りやすく、海外投資家向けコンテンツとして十分活用できる手応えを感じています。
AIならではの表現に多少の違和感が残る部分はあるものの、それ以上に制作スピードや利便性を評価しています。
海外投資家との対話から見えた「これからのIR」
今後、アルコニックスがさらに力を入れていきたいと考えているのが、海外機関投資家との接点の拡大です。
実際に海外のネイティブスピーカーの投資家と面談した際、国内投資家との違いを強く感じた経験もあるといいます。
アルコニックス様:
「初めて海外の長期投資家と面談したとき、足元の業績についてはほとんど聞かれませんでした。長期ビジョンや戦略についての質問が中心で、これまでの面談とは全く違う視点だったので、こちらも少し面食らったほどです」
一方で、企業価値をさらに高めていくためには、そうした長期的な視点を持つ投資家に興味を持ってもらうことが重要だとも感じています。
そのためにも、まずは英語で情報を届け、会社の存在や事業内容を知ってもらうことが欠かせません。
アルコニックス様:
「まず認知してもらい、そこから興味を持ってもらって、さらに深く知ってもらう。その流れをつくっていきたいですね。そういう意味でも英語での情報発信は非常に重要だと思っています」
製造業の魅力も、映像を使ってより分かりやすく伝えたい
もう一つ、今後のIRで検討しているのが映像を活用した事業理解の促進です。
アルコニックスは商社としてのイメージを持たれることも多い一方、現在の成長ドライバーの一つは製造業です。
そのため、今後は製造業の魅力や強みを投資家にどのように伝えていくかも重要なテーマになっています。
そこで関心を寄せているのが、i-Cueがサービスとして提供しているオンライン工場見学や事業説明動画です。
アルコニックス様:
「実際に工場まで来ていただくのは難しい場合もありますし、当社の工場は自動車や鉄鋼のような巨大な工場ばかりではありません。そう考えると、ポイントを映像で見せながら説明するオンライン形式は、むしろちょうどいいのではないかと思っています」
一方、精密加工などを扱う工場では、どこまで映像として公開できるかといった課題もあります。すぐに実施するという段階ではないものの、今後トライしたい施策の一つとして検討を進めています。

IR・PRの接点を増やし、アルコニックスを知ってもらう機会を広げる
アルコニックスでは、IRだけでなくPRにも力を入れています。
オウンドメディアの立ち上げやSEO施策などを通じて情報発信の接点を増やしたことで、これまで同社を知らなかった人がニュースや検索をきっかけに会社を知り、WebサイトやIR情報へ流入するケースも増えてきました。
アルコニックス様:
「IRだけで、自社のホームページの開示だけで会社を知ってもらうには限界があります。PRも含めてさまざまなチャネルを持ち、いろいろな入り口をつくっていくことが重要だと思っています」
ウェビナーによる双方向コミュニケーション、AIを活用した英語動画、そして将来的なオンライン工場見学。
アルコニックスでは、企業規模や投資家層の変化に合わせながら、IRのあり方そのものを少しずつアップデートしています。
海外機関投資家を含め、より多くの投資家に会社を知ってもらい、事業を理解してもらうために。同社のIRは、単に情報を「開示する」だけでなく、相手にとってより「受け取りやすい形で届ける」次のフェーズへと進み始めています。
編集後記
今回のインタビューで印象的だったのは、アルコニックス様がIRを単なる「情報開示」ではなく、投資家とのコミュニケーションとして捉えている点です。
オンデマンド配信からウェビナーへ移行した背景にも、「一方通行ではなく、投資家とリアルタイムで接点を持ちたい」という考えがありました。また、海外機関投資家へのアプローチを見据え、英語資料を用意するだけでなく、「相手が受け取りやすい形で情報を届ける」という視点からAI英語動画の活用にも取り組まれています。
特に興味深かったのは、時価総額や投資家層の変化に合わせて、IRの方法そのものを見直していることでした。企業の成長フェーズが変われば、届けたい相手も、伝えるべき内容も、適した手段も変わっていきます。
ウェビナー、英語動画、そして将来的にはオンライン工場見学など、さまざまな手段を組み合わせながら、アルコニックス様がどのようなIRコミュニケーションを築いていくのか。今後の取り組みにも注目していきたいと思います。
取材日:2026年9月







