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映像で伝える、これからの日本化薬。
株主総会のビジュアル化を進める理由

企業情報
日本化薬株式会社
- 上場市場
- 東証プライム
- 決算期
- 3月
- IRサイトURL
- https://www.nipponkayaku.co.jp/ir/
導入サービス
- サービス
- 株主総会 事業報告映像制作

法務部コーポレート法務担当 谷合様(右) 南城様(左)
Index
モビリティ&イメージング、ファインケミカルズ、ライフサイエンスの3つの事業領域で幅広い製品・サービスを展開する日本化薬株式会社。
同社では、株主の皆様に事業や経営方針をより分かりやすく伝えるため、株主総会における「ビジュアル化」を進めています。その一環として、従来PowerPointを中心に構成していた事業報告を映像化。初年度の導入を経て、2年目には長期経営計画Evolution2035に関する内容も盛り込み、映像によるコミュニケーションをさらに進化させました。
なぜ事業報告を映像化したのか。そして、実際に導入して感じた効果とは。2年間の取り組みを振り返りながら、映像活用の背景や今後の展望について伺いました。
「PowerPointだけでは物足りない」株主総会事業報告の映像化を目指して
日本化薬では以前から、株主総会をより分かりやすいものにするため、「ビジュアル化をより進めたい」という声が社内で上がっていました。
映像を導入する以前は、PowerPointのスライドを使って事業報告を行っていましたが、数字や情報を中心とした構成になりやすく、株主に長時間見てもらうには単調になってしまうことが課題でした。
日本化薬様:
「それまでのPowerPointは、社内でもあまり評判が良いとは言えませんでした。数字などが表示されるだけでは、株主の皆様も飽きてしまうのではないかという思いがありました。もう一段、見せ方を進化させたいという考えがあり、映像化を進めたいと思っていました」
特に重視していたのが、「株主の皆様に分かりやすく伝える」という点です。
単に決算数字を報告するだけではなく、日本化薬がどのような事業を展開し、どの方向へ進もうとしているのか。その内容を直感的に理解してもらうための手段として、映像の活用を検討しました。

PowerPointから映像へ。社内でも感じられた大きな変化
初年度に制作した映像は、社内でも大きな反響がありました。
特に印象的だったのが、制作途中の映像を役員に初めて見せたときの反応です。
日本化薬様:
「最初に映像を見せたとき、役員から『おおっ』という声が上がりました。それまでのPowerPointとはかなり仕上がりが違っていたので、役員からは好評だったという印象を受けました」
また、株主から映像そのものについて直接感想を集めることは難しいものの、株主総会後には一部の株主から「いい総会だった」といった声もあったといいます。
近年、同社では株主数が増加し、株主総会で寄せられる質問も増えています。映像だけがその要因というわけではありませんが、株主に企業を理解してもらうためのさまざまな取り組みの一つとして、事業報告の映像化にも一定の手応えを感じています。
映像化によって、制作担当者の作業は「1割くらい」に
映像化によって変わったのは、株主からの見え方だけではありません。
制作を担当する社内スタッフの業務負担も、大きく軽減されました。
従来のPowerPointでは、制作会社から納品された資料を社内側で細かく修正しなければならない場面もありました。
一方、i-Cueの事業報告映像制作サービスでは、ナレーション原稿と使用する素材を提供すれば、それをベースに完成度の高い映像が制作されます。
日本化薬様:
「最初に上がってくるものが、感覚としては9割くらい完成していました。修正するところがそれほどないんです。以前のPowerPoint制作と比べると、こちら側の作業は1割くらいに減ったようなイメージでした」
さらに、映像上の修正箇所を直接指定できる確認用プラットフォームも評価されています。
どの場面をどう直したいのかが制作側と発注側の双方に一目で分かるため、メールなどで細かく説明する必要がなく、認識の齟齬も生まれにくくなりました。
日本化薬様:
「原稿と素材をお渡しすればきれいな映像にしていただけますし、修正についても『この場所を直してほしい』ということが一目で分かります。そうした手離れの良さは、当社として非常に助かっています」
映像のクオリティと同時に、制作工程そのものを効率化できたことも、導入によって得られた大きな成果でした。

「1年目の実績があったから、間違いない」。2年目も継続した理由
日本化薬様:
「1年目にお願いしたときに特に不満点がなく、非常に満足できる仕上がりでした。クオリティについても問題ないだろうと思っていましたし、社内としても比較的スムーズに決まりました」
さらに2年目には、映像で伝える内容そのものにも変化がありました。
この年、日本化薬では2035年に向けた長期経営計画「Evolution2035」がスタート。株主総会でも、その考え方や今後の施策を株主へしっかり伝えることが重要なテーマとなっていました。
そこで、従来の事業報告に加えて長期経営計画の内容も映像化することにしました。
日本化薬様:
「長期経営計画が始まったので、そこはしっかりアピールしていきたいという思いがありました。
i-Cueさんからも色々アイディアをご提案いただく中で長期経営計画を入れてもプラン内で収まることや、前年の実績もあったので、『お願いすれば間違いないだろう』ということで継続しました」
初年度は「PowerPointから映像へ」という見せ方の変化。
2年目はそこから一歩進み、「映像で何を伝えるか」というコンテンツの充実へ。
2年間を通じて、株主総会における映像の役割そのものが広がっています。
<169回定時株主総会 オンデマンド配信(公開期間:2026年12月末まで)>
長期経営計画を、映像だからこそ伝わる形に
日本化薬が長期経営計画で示しているのは、10年後の会社の姿です。
短期的な業績とは異なり、長期ビジョンはどうしても抽象的な内容になりやすく、数字や文章だけでは株主にイメージしてもらいにくいという側面があります。
だからこそ、映像という新しい表現方法に価値を感じています。
日本化薬様:
「10年後のビジョンなので、ある程度大きなイメージをお伝えすることになります。それでも、当社が目指そうとしている姿はしっかり株主の皆様に伝えたいと考えています」
長期経営計画については決算説明会などでも説明していますが、そこに映像という表現を加えることで、株主総会ではさらに分かりやすい形で届ける。
単に既存資料を映像に置き換えるのではなく、「映像化することで新たな付加価値を生み出す」という考え方です。
特に今回の制作では、もともとのPowerPoint資料のデザインや世界観を活かしながら、そのまま流用するわけでも、大きく作り替えるわけでもない映像表現が評価されました。
日本化薬様:
「PowerPointをそのまま使うでもなく、逆に崩しすぎるでもなく、本当に絶妙なバランスで動画に組み込んでもらえました。制作会社によっては、そのまま使うケースもあれば、全く別のものになってしまうケースもあると思います。その点は非常にうまくやっていただいたと思っています」
企業がすでに持っている資料やブランドイメージを活かしながら、「映像だからできる表現」を付加する。そのバランスも、継続利用につながった理由の一つです。

増える株主に、会社への理解をさらに深めてもらいたい
近年、日本化薬では株主からの関心が高まっていることを感じています。
インタビューでは、個人株主数が3万人を超える規模になっていることや、株主総会への来場者が微増傾向にあること、会場で寄せられる質問も増えていることが語られました。
背景の一つとして同社が挙げるのが、株主還元に対する姿勢です。
累進配当方針を打ち出すなど株主還元を強化してきたことに加え、長期経営計画の中では、これまでとは異なる次元へ会社を進化させていくという方向性も示しています。
同社のWebサイトでも「投資をお考えの皆さまへ」というコンテンツを設け、事業内容や成長戦略を分かりやすく紹介するなど、株主・投資家との接点を広げています。
日本化薬様:
「個人株主向けだけにフォーカスしてIRをしているわけではありませんが、株主還元を強化する姿勢や、長期経営計画で示している今後の成長への考え方について評価いただいているのではないかと思います」
そうした中で株主総会の映像も、会社への理解を深めてもらう重要な接点の一つになっています。
3年目以降は、長期経営計画の「進捗」を映像で伝える
2年間の映像活用を経て、今後についても継続を前向きに検討しています。
特に今後のテーマとなりそうなのが、長期経営計画の進捗をどのように株主へ伝えていくかという点です。
長期経営計画は、発表した時点で終わるものではありません。目指す姿に対して、現在どこまで進んでいるのか。その変化や成果を継続的に伝えていくことが、株主の理解を深めるうえで重要になります。
日本化薬様:
「今年の株主総会は非常に好評だったと受け止めています。長期経営計画は3つのフェーズに分かれていますので、今後はその進捗についても映像で分かりやすくお伝えしていくことになるのではないかと考えています」
初年度は、事業報告をPowerPointから映像へと切り替えることで、株主総会のビジュアル化を推進。
2年目には、長期経営計画まで映像化し、単なる業績報告にとどまらず、日本化薬がこれからどこを目指していくのかまで伝える取り組みへと発展しました。
そして今後は、その計画がどのように進んでいるのかを継続的に発信していくことが次のテーマになります。
映像をその年限りのコンテンツとして使うのではなく、企業の変化や成長を継続的に伝える手段として活用していく。日本化薬様の株主総会における映像活用は、今後さらに広がっていきそうです。

編集後記
今回のインタビューで特に印象的だったのは、日本化薬様が一貫して「株主の皆様に、いかに分かりやすく伝えるか」を重視されていたことです。
PowerPointから映像への変更も、単に株主総会の見栄えを良くするためではありません。事業内容や経営方針をより理解しやすい形で届け、会社への理解を深めてもらうための手段として映像を活用されています。
また、初年度は「事業報告を映像化する」という取り組みから始まり、2年目には長期経営計画まで映像で伝えるようになったことも印象的でした。
毎年の株主総会で、その年の業績だけでなく、会社が目指している姿や、そこに向けた進捗を分かりやすく伝えていく。そうすることで、株主総会そのものが、企業の成長ストーリーを株主の皆様と共有する場になっていくのだと思います。
私たちも今後、日本化薬様が伝えたい内容やその年のテーマに合わせながら、株主の皆様により分かりやすく届く映像表現をご提案し、継続的なコミュニケーションのお手伝いをしていきたいと思います。
取材日:2026年9月








